スラムリアディレイラー調整のコツ
スラムのロード用リアディレイラーの調整に手間取った人はいないだろうか。これに関してはバイクショップのメカニックなんかより自分の方がうまいと思うので、ちょっとしたコツをまとめようと思う。
スラムリアディレイラー調整のコツ。
①まずは10速(または11速)全部シフトアップorダウンできる状態にする。
ここはシマノと同じ。シフトアップorダウンができないならハイリミットとローリミットのボルトを回してリアディレイラーの可動範囲を増やす。この段階では変速がもたついても気にしない。
②最大のコツは、テンションアジャスタボルトをなるべく抜くこと。
テンションアジャスタボルトといえばディレイラーの角度やチェーンの張りを調整するためのもの。シマノのリアディレイラーはパッケージから出したままの状態でうまく変速する。一方スラムは、テンションアジャスタボルトをいじらないとうまく変速しない。
合わせ方のコツは、まず一番大きいギアにいれる。その状態でアジャスタボルトを可能な限り緩める。理想は最大ギアとプーリーとの間にはチェーンしか入る隙間がないという状態。そこまでやろうとするとテンションアジャストボルトを抜ききっても厳しいので、抜ける手前ぐらいで止めておく。
次にギアを1つずつシフトアップしていく。この時ペダルはゆっくり回すこと。シフトアップしていくと最小ギア付近でプーリーとギアとの間に十分な隙間がない状態になり嫌な音がなる。そうなったらテンションアジャスタボルトを締めてプーリーとギアの間の隙間を広げる。これを最小ギアまで行う。
③最後にワイヤーアジャスターでワイヤーの張りを調整する。
ここはシマノとほとんど同じ。コツは、少ギアへのシフトアップよりも大ギアへのシフトダウンに合わせること。シフトダウンでレバーを2クリック押したら、2回目のクリック音がしてすぐにシフトダウンするようにする。
④実際に走ってちゃんとシフトアップするか確認する。
シフトダウンにワイヤー張りを合わせたらちゃんとシフトダウンはするはず。でもシフトダウンに合わせすぎててシフトアップがもたつく場合がある。その場合はリアディレイラーまたはケーブルガイドのワイヤーアジャスターをシフトアップが素早く行われるまで少しずつ動かす。
⑤ちょっとした豆知識だが、スラムのリアディレイラーを調整する場合はスラムのグレードが高すぎないカセットを使っていると楽。
これは楽というかどこまで追い込むかの話になるが、シマノまたはスラムレッドのカセットだったりすると変速音があまりしないので実走中にもたついているのかわかりづらい。スラムの高すぎないグレードのカセットだと変速がもたついた時にガチャガチャとやかましい音が鳴るので、わかりやすい。シマノカセットは音が小さいだけでもたついてることがよくある。
スラムフロントディレイラー調整のコツ
正直こっちに関してはまだ手探り状態。でも現時点でこうしたらよさそうだなと思っている点をいくつか上げる。大前提として、スラムでインナーからアウターに切り替える時、変速のクリック音がしたらそれ以上押し込まないこと。
①スラムのフロントディレイラーにはトリム機能がないように見えるが、実はある。
インナーからアウターに切り替えた後にフロント変速のレバーを少し押すと2回クリックオンがしてからアウターからインナーに戻る。1回目で止めるとインナー側にトリムすることができる。
最近気づいたのだが、アウター側にも一応トリムができる。フロント変速の大前提としてクリック音がしたらそれ以上押し込まないようにと書いたが、それ以上押し込むとさらに大きくディレイラーが動くのだ。だから、クリック音がした時点でインナーからアウターへ切り替わるようにフロントディレイラーを調整し、外側にトリムしたい時はアウターに切り替わっている状態でもう一度レバー一番奥まで押しこむ。
慣れてしまえばシマノよりも挙動がわかりやすかったりする。
②ワイヤーテンションはできれば最弱にしておく。
最弱だと外側にトリムできる量が増える(?)から。
フロントディレイラーに関しては本当にまだ手探り状態。よくわからないというのが本音かな。とりあえずリアはバイクをひっくり返した状態で調整してもある程度がうまくいくけど、フロントは上下逆だとうまく調整できない。