サドル選びの基本&パッドのブレークイン
サドルはいろんな形状があってライダーのおしり(骨盤?)事情を悩ませている。自分に合うサドルが見つからないっていって新しいのをどんどん買っていってしまうが、サドル選びの基本はかなりシンプル。というか、実はサドルには3種類の形しかないのだ。穴が開いてるかとか凹みがあるかというのはこの3種類のサドル形状の後に話す。
写真はそこら辺でひろったのを勝手に使ってるので問題があればご連絡を。
1.クラシック
自転車の歴史は短くはない。その中でこの形が快適だというのが形になっている。それがクラシックサドル。代表的なのがフィジークのアリアンテ、プロロゴのスクラッチ、セラSMP各種、etc.
クラシックサドルには3つの特徴がある。まず、サドルバック(後ろ)とノーズ(鼻)部分が上に沿っていること。
次に、サドルを後ろから見ると丸まって(ラウンドになって)いるという点。
最後に、サドル横幅が広めであること。これはラウンド形状ゆえに坐骨を支える部分が斜めになってしまう為かと思われる。
2.トレンド(1と2の妥協点)
この後に紹介するフラットとクラシックの中間とされるサドル。長距離を走るロードレースではフラットよりこっちのが快適とされている。もちろん好みによるが。
特徴は、まずクラシックのようにサドルバックが上に沿っていること。次に、サドルノーズがフラットサドルのように平らであること。後ろから見た丸まり方は、プロロゴではセミラウンドと呼ばれているが、最後に紹介するフラットに近いものが多い。
代表的なのが、フィジークのアンタレス、プロロゴのナゴイボ、ほとんどのセライタリア、etc.
3.フラット
有名なのがフィジークのアリオネとノーズカットされているようなTTサドル。ノーズもバックも平ら。短い距離を最速で走るTT用とされている。
基本はライディングスタイルや腰の強さを考慮して、これらの3種類のサドルシェイプから1つ選ぶ。ボントレガーやスペシャライズドだとサドル幅が選べる場合がある。そういう時は各メーカーの推奨サイズにしといたほうがいいかな。日本人で骨盤広い人ってあんまりいないと思うけど。
次に、ライドのあとでおしっこすると尿道が痛いとかってことがあるなら、穴あきや凹みのあるものにする。穴や凹みの設計は次のサドルグリップに影響がある。
サドルシェイプの次に大事なのが、表面のグリップ。例えば、自分が使ってきたボントレガーのセラノはグリップ力の強いクラシックサドルだった。一方でその前に使っていたフィジークのアリオネVSXはグリップが弱め。違うサドルシェイプでもグリップが良ければ快適ってこともある。フィジークは全体的にグリップ弱めだね。
サドル選びもいいけど、レーパンのパッドと生地もちゃんと選ぶべし。パッドには尿道の部分への圧力を減らす工夫のされているものが結構ある。自分が好んで使っているゴアとクラフトはどちらもそういったもの。
前にボントレガーのビブショーツを使ってたんだけど、どうにも生地が伸びすぎる。そのせいで生地はサドルにグリップしても、生地が伸びる分パッドが動いておしりが滑りまくっていた。サドルグリップが悪い原因をサドルのせいにするのは気が早いかもしれない。レーパンもちゃんと見るべし!
最後に・・・。最低でもこの3種類のサドルシェイプは試しておこうと自分はカナダでフィジークのアンタレスを買ったんだ。そしたら痛すぎて使い物にならなかった。帰国前に買ったのに捨てるのはムカつくから、日本に持って帰ったんだ。そこでね・・。
実は、サドルのパッドはお湯や水につけるとやわらかくなる。60度ぐらいかな?にお湯を沸かせて桶の中に張ってサドルをひっくり返した状態で一晩漬ける。
翌日、アンタレスは長年の相棒のような良いサドルになっていましたとさ。フィジークのサドルってめちゃくちゃ滑るらしいんだけど、それはパッドが硬いまま使ってるからなんじゃないかと思う。お湯につけてからグリップがちょうど良いぐらいになった。
サドルに困ってる人、買い換えたくない人、物は試しでお湯につけてみるべし!