toraの日記

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TT中のトルクとケイデンスについて

右アキレス腱を故障してしまいしばらく15km TTをしていない。でも今週になってだいぶ具合が良くなってきたからこの調子なら今年中に数回はTTができそう。そこでTT中いつも悩んでいることについて考えることにした。ずばりそれはトルクとケイデンスについて。

TTがスタートする。停止状態からダンシングで自分の場合は40km/h前後まで速度を伸ばす。そしてTTポジションを取る。これが一般的なTTのスタート。そこからはなるべくFTPを超えないようにペース配分をする。 ここで出てくるペース配分というのが問題。人の体はFTP以上で走っていると疲れるのが早い。だからFTPをギリギリ超えないぐらいの出力を維持して走り切るのが一番いい結果を出すペース配分の方法だということになる。 でも出力を維持するのってかなり難しい。平坦道をFTP以下を維持しながら走ってみるとわかると思う。というのも、速度が上がれば上がるほど空気抵抗は増えるがその増加量と慣性によって低くなる必要出力が綺麗に比例しないから。 一定ペースで走ってるつもりが実は出力がだんだんと高くなっていたことはないだろうか?TT中にこれが起きてしまいFTPのつもりがFTP以上で走っていたということがあるのだ。 原因はおそらく速度を上げるのに必要なパワーと速度を維持するのに必要なパワーが違うため。速度毎の空気抵抗の違いを考えない場合でも、速度を維持する場合は慣性が十分に働いている状態だから速度を上げる時よりも必要なパワーが少ない。つまり必要トルクかケイデンスが低くなる。維持する速度まできてパワーがそのままだとオーバーペースになってしまう。慣性でペダルがまわしやすくなり続けるから。

一言でわかりやすく言えば、速度毎に楽にこげるトルクとケイデンスが変わり続ける、といったところか。 人によって楽にこげるトルクやケイデンスは違う。パワーを下げるにはトルクかケイデンスを下げればいいわけだが、自分のコンフォートゾーン以下で走るのは苦痛である。自分が自然に出せるトルクまたはケイデンス以下を出すということはそれらを抑えるのに筋肉を使ってしまうようなものじゃないか。TT中は無駄な筋肉を使うべきではないからそんなパワーの落とし方はナンセンスである。 つまり求められているのはトルクとケイデンスを下げずにパワーを下げるという意味不明なことなのである。トルクとケイデンスでパワーが決まるのにである。

今までのは自分の適正ケイデンスが違うところにあるんじゃないかと思っていた。自分に合っているケイデンスならトルクとケイデンスを維持したまま15km走りきれるんじゃないかと。でもその適性ケイデンスとやらが見つからない。そして適正ケイデンスがあったとしても足と肺の使用バランスを自分で選ぶことができないのはどうかと思うのである。ある時はケイデンス高めある時はトルク高めで同じパワーを維持するというのが一番いいのではないだろうか?コースプロファイルによって登りがあったり風向きの変化があるのを忘れてはいけない。同じコースを走っていても予想していないところで足または肺のどちらかを偏って使ってしまうことなんてよくあることだ。

2.5kmパワー高めで走って次の2.5km低めで走って次の2.5kmを高め...の繰り返しも考えたのだがそれだとFTP以上で走ってFTP以下で走っての繰り返しになってしまう。人はFTP以上で走ると疲れやすいわけだからこの走り方はナシである。それに2.5km毎に風向きの変化や登りがあったりすると話が違う(笑)

そして新たなアプローチを見つけたのである。 かつて世界トップクラスのTT選手が使ったペダリングの秘訣

■5回に1回ずつ左右の足を交互に「休ませる」 方法はいたってシンプルだ。タイム・トライアルがスタートし、一定のスピードに達したところで、いつも通りに右足と左足を交互に4回踏んだ後、5回目に右足を「休ませる(=力を入れずに1回転させる)」。次に力を入れて左右交互に4回踏んだ後、5回目に左足を「休ませる」。これをゴールするまで繰り返す。 要は5回に1回ずつ左右の足を交互に「休ませる」ということだ。それでも走行速度は落ちないという。

2.5km毎で出力を変えるのではなくてペダルが何周かする毎に出力を変えるのである。 そしてガーミンのパワー表示を3秒毎の平均パワーからラップの平均パワーに変更するのであった・・・・・・・・・。