限界効用逓減の法則
功利主義を提唱したジェレミー・ベンサムが引き取った子供がいる。
その子供とは、かの有名なジョン・スチュアート・ミル。
彼も限界効用逓減の法則について彼の書籍で触れている。
限界効用逓減の法則はよく経済学や哲学で使われる考え方だ。
ダイエットにもおおいに関係があるので、それについて記事を書こうと思う。
限界効用逓減の法則は英語ではLaw of Diminishing Marginal Utilityと書く。
まず、限界効用逓減の法則はLaw、つまり法則である。
次に、Diminishing Marginal Utilityというフレーズが目に止まるかと思う。
このフレーズには3つの意味が込められている。
Utility、つまり効用のこと。
Marginalは限界に近づくにつれてという意味合いがある。
Diminishingは日本語でいうところの低減、つまり減少するということ。
これらをまとめると、Diminishing Marginal Utilityとは、限界に近づくに連れて減少していく効用ということになる。
ここでいう名詞は"効用"であり、"限界に近づくに連れて減少していく"とは効用の特性を表した形容句である。
では効用とは何か。
早い話が効果のことを指している。
具体例を持って説明するのが一番はやいと思うので、その方法で説明する。
経済学では、土地(Land)のような資源の持つ経済能力には限界効用逓減の法則があると考える。
何の建物も立っていないその土地で持ち主が自転車の製造を行ったとしよう。
労働者は彼1人だけだ。つまりその土地の効用は彼1人がすることのできる生産量と同じになる。
彼が1日にフレームを3つ作ることができたとしたら、その土地は1日にフレームを3つまで作ることができる効用を持つ。
では彼がバイトを雇ってフレームを作ったらどうなるか。
2人雇って合計3人で作業をするとする。
この場合、その土地の効用は労働者3人の生産量となる。
このようにして、人数を雇えば雇うほどその土地の効用は伸びていく。
しかしある地点から効用の伸びが悪くなってくる。
つまり、限界効用に近づいているということだ。
土地の面積は限られている。
そこに100人も200人もの人を雇ってフレームを作るわけにはいかない。
人数が増えすぎると、全体の生産力が低下する。
これを限界効用と呼ぶ。
まとめると、土地はある一定のポイントまでは人を雇えば雇うほど生産力があがる。
その一定のポイントにくると、追加で雇う1人当たりの生産力が減る。
これを限界雇用低減と呼ぶ。
昔の偉い人達は限界効用逓減の法則が適応する場合のグラフなんかを作った。
それが以下。
グラフ内の効用が生産量を示す。
消費が追加で人を雇うコストを指す。
次にダイエットにどう関係があるか。
人の体重減少には限界効用逓減の法則が適応する。
つまり、150kgの人が10kg痩せるのは、70kgの人が10kg痩せるのより簡単だということ。
痩せれば痩せるほど痩せ幅が悪くなっていく。
この限界効用逓減の法則は、キャッチアップエフェクトという結果をもたらす。
新しい理論がでているかもしれないので確かなことはいえないが、キャッチアップエフェクトとは、発展途上国の経済を発展させる上でベースになっている考え方だ。
そういった点でも限界効用逓減の法則は重要な考え方となっている。